ハーンの本
TOP ハーンの論説ハーンの足跡マップ ハーンの神戸マップ ハーンの手紙 神戸とモラエス 文学館

居留地

  開港場の外人居留地は、その極東的な周囲に著しい対照を呈している。その街路の整然たる醜悪さの中に、人は世界の此方側(こっちがわ)には無いはずの場所を思い出させられる――あたかも西洋の断片が魔術的に海を越えて運び来られたかのごとく。――リバープールや、マルセーユや、ニューヨークや、ニューオーリンズや、さては一万二千ないし五千マイル彼方の熱帯植民地の市街の一部分が。商館の建物――日本の低く軽い商店に比較すれば巨大な――は財力の脅威を語るごとくに見える。種々雑多の様式の住宅――インド式の平屋建(バンガロー)から、小塔(ターレット)や張出窓(ボーウインドー)を備えた英仏式の山荘風に至るまでの建物――は平凡な刈り込んだ潅木の庭園に囲繞せられ、白い道路は固く卓子のように平らで、四角く刈られた樹木でかぎられている。ほとんど英米に於ける伝統的なすべての物が此処に移植されてある・・・
居留地
日本人の英語
外国人教師
外国貿易
黄海海戦の戦艦・松島
兵士の凱旋
門つけ
コレラの流行
生神
著作一覧